ルビーについて
2023.05.30【ルビー基礎知識まとめ】知っておきたい宝石の王者ルビー
ラテン語の赤色を意味する「ルベウス」が名前の由来となった宝石“ルビー”。
インドではラトラナジュ=宝石の王者と呼ばれ、古代より権力や富の象徴として愛されてきました。
古代は赤い宝石はすべてルビーとされていましたが、現代では鑑別方法が確立され主に原産地で分類されます。
土地によって味わいを変える、ルビーの特徴や伝説、希少価値を見ていきましょう。
目次
【ルビーの特徴
「アロクロマティック(他色性)」の宝石であるルビーの色は、微量元素によるものです。色以外はサファイアとまったく同じで、コランダムという鉱物でできています。
また原産地により、ルビーの赤も変わります。
ピジョン・ブラッド
ミャンマーで産出されることが多い最高級のルビーです。
透明感が高く濃い赤色が特徴で、紫外線に対して発光する性質があります。
ルビーと聞けばピジョンブラッドの鮮やかな赤を思い浮かべる方も多いため、高品質なルビーの代表格と言えるでしょう。
ビーフ・ブラッド
主な原産地はタイ。高級感のある落ち着いた赤色が特徴です。
成分に鉄分が多く含まれ黒味が感じられる赤色のため、「ビーフ・ブラッド(ウシの血)」と呼ばれています。
その名は一般的ではありませんが、市場に出回ることの多いポピュラーなルビーです。
チェリーピンク
スリランカやベトナムなどで産出される品種で、明るくピンクに近い色調が特徴です。
含有するクロム量が少ないため高級感には少し欠けますが、透明感のある赤色がとても可愛らしく、アクセサリーとして身につける場合チェリーピンクを選ぶ方も多くいらっしゃいます。
【ルビーの伝説や不思議な力】
古代インドではルビーは「太陽の宝石」だと信じられていました。 サンスクリットの文書によると、古代インド人はルビーの色に魅せられて、「宝石の王」という意味の「Ratnaraj(ラトナラジュ)」と呼んでいました。
また、7月の誕生石であるルビーには、「情熱」「勇気」「仁愛」「威厳」などの宝石言葉があり、人に魅力や勇気を与え、愛を成就させる宝石としても有名です。
【ルビーの希少性】
実はルビーはダイヤモンドより希少性があります。ダイヤモンドの鉱山は続々と発見されてますが、それとは対照的に、ルビーは世界中でわずかな鉱山からでしか採掘されていません。その中でも「ナチュラルルビー」と呼ばれるルビーは熱処理がされておらず、たいへん希少とされています。
また、酸化クロムによって発色するルビーは、他からの影響を受けずに結晶化することはめったになく、不純物はルビーの構造上の特徴です。
インクルージョンや、輝き、色が完璧なルビーはとても希少価値が高いです。
そのような観点から、一目ぼれしたルビーがあったら、即購入することをお勧めします。
もう、その完璧なルビーとは出会えないかもしれないからです。